タイムパラドクスゴーストライター 考察2 (ネタバレ含)

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なんというか間違った。こんなに書く気は無かったのだが、つい調べていたら残しておきたくなってしまって
結局ブログを用意することにした。前回の記事は匿名はてなダイアリーにあって、こっちに移植しようかと思ったが、
とりあえずそのままにしておく。興味があったら読んでみてほしい。

この記事は前回の続きでタイムパラドクスゴーストライターの10話、11話が掲載されたので、また考察したい。
(2020/08/04現在)

考察するため、内容のネタバレを含みますので、そういった事が苦手な方はご注意ください。

10話 藍野伊月

あらすじ
幼年時代の藍野伊月は謎の老人に出会う。
その老人はジャンプを創刊号から持っており、何故か人気のない公園で毎日買い手を探していた。
藍野伊月はその老人から漫画に触れ、漫画家を志す。

ANIMAの連載を始めた藍野伊月は30週連続1位という結果を出す。
しかし、「まだ個性が出ている」「もっと自分を殺し透明にならなければ」
と透明な傑作を描き上げるために一人で漫画を描き、食事や睡眠も
余り取らず作業に没頭していた。

「あれ、どうして漫画描いてるんだっけ、私…」

藍野伊月は作業場で一人倒れる。

11話 勝敗

佐々木哲平はアイノイツキ版ホワイトナイトの恩恵が無くなった46話以降の人気が減っていることを危惧していた。
その中ANIMAの連載が始まり、アンケートの結果が発表される。

と、哲平は敗北するが、
たった1話分負けたからと言って諦めず、ここから挽回しよう、絶対に未来を変えて見せると決意する。

哲平は宗岡と打ち合わせの最中に藍野の様子を伺い、
かなり追い込んでいる状況になっている事を知り、藍野に連絡を取ってみることに。

藍野とあっさりと連絡が取れ、いつも通りの快活さで哲平は拍子抜けする。
その直後、宗岡から藍野伊月の訃報を聞く。

哲平は自宅のタイムマシン装置?に向かって怒りをぶつける。
「藍野さんが過労で死んでしまうならどうしてそう言ってくれなかったのか」
「なんで悠長にホワイトナイトで勝てという予言にしたのか、おかしいではないか」
「一旦お前はなにがしたかったんだ」
するとタイムマシン装置?に扮した冷蔵庫のドアが開き中に渦空間が広がっていた。

哲平はその中に足を踏み入れた。

考察:謎の老人の正体は?

今回は10話に登場した謎の老人の正体について考察したい。

謎の老人とは

幼年時代の藍野伊月の前に現れた謎の老人(男性)。

  • 週刊少年ジャンプを創刊号から全て保持している(創刊号は1968/07/11発売)
  • 人気のない公園でジャンプの買い手を探している
  • 昔は漫画家で今は引退している
  • 未来ロボットフィーチャーくんの漫画を藍野伊月が読んでいる時に「これ大好き」と言った所「ありがとうございます」と答えた。
  • 藍野伊月が「わたし漫画家になる!面白い漫画を描いて世界中のみんなを楽しませる」と言った所、何かを思い出した表情をした後「私も本当は全人類が楽しめるようなそんな漫画を描きたかったのですが、ついに叶いませんでした」と答えた。
  • 大量のジャンプと未来ロボットフィーチャーくんと手紙を置いて消えた

手紙の内容

伊月ちゃんへ
私も伊月ちゃんと同じように新しい道を歩むことにしました。
コレクションは全て伊月ちゃんにお譲りします。
それと、このオモチャは私の大切な宝物なんです。
お守り代わりに大事にしてくれると嬉しいです。

考察:正体は佐々木哲平ではないか?

ここから考察です。
タイムパラドクスゴーストライター自体、そこまで登場人物が多くない。

謎の老人=年老いた佐々木哲平

この可能性が高いと思っている人も多いと思う。

これが成立するための辻褄を合わせるように考えてみた。

仮定

謎の老人=佐々木哲平を立証するためにいくつか仮定と推測を置く

11話の最後のタイムマシン装置で過去に飛ぶと仮定
過去はジャンプ創刊前辺りの年代に飛ぶのではと推測
哲平はその衝撃で記憶を無くし、別人として生きるのではと推測
(佐々木哲平として生きると1995年以降に二人存在してしまうため)

タイムライン

仮定込みで時系列の大きな流れを図にまとめた。

上のラインがホワイトナイトを執筆したはずの藍野伊月のタイムラインで、
下のラインが現在連載中の世界線にいる佐々木哲平のタイムラインである。
また佐々木哲平の後半はまだ本誌で未到達部分なので、辻褄合わせのためにこちらが仮定として置いた。

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矛盾

  • 謎の老人=佐々木哲平を成立させるためには、過去に行くタイムマシンが必要
  • 佐々木哲平がタイムマシンを手に入れるためには、アイノイツキ版ホワイトナイトが必要
  • アイノイツキ版ホワイトナイトを執筆するには、漫画家を志す事が必要
  • 漫画家を志すには謎の老人との出会いが必要

という過程が必要で
どうしても謎の老人とホワイトナイト、2つの事項がバッティングしてしまい、
このタイムライン上では佐々木哲平=謎の老人とすると上手く成立させることが出来なかった。

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補足:謎の老人に会わないでホワイトナイト執筆すればいいのでは?

藍野伊月はお父さんが厳しく、謎の老人に会うまで漫画を読んだことが無いという描写がある。
そのため、謎の老人に会わなければ漫画家になることは無いのではと推測できる。
よって謎の老人に会わなければホワイトナイトが生まれない、となる

それでも佐々木哲平=謎の老人説は出来るだけ推したい

上では矛盾が生まれてしまい、立証が難しいと言ってしまったが、
「現在の連載で描かれている世界線の佐々木哲平がタイムマシンでタイムリープして謎の老人になるのは難しいのでは」
と言っただけで、別の世界線の佐々木哲平である可能性は否めない。

例えば

未来からのジャンプを受け取らず、漫画家を諦めた別の世界線の佐々木哲平が謎の老人になる

これであれば矛盾はしない。
(タイムマシンをどこで手に入れるんだ、という謎は残るが、落雷事故や偶然作ってしまうとか…?急にファンタジーだが)

残問題

  • 未来からのメッセンジャーの正体は?
  • 世界線ホワイトナイトを送っている人は?
  • 割とタイムマシン装置?を介してメッセンジャーと哲平で意思の疎通が出来ているように見えるがどうなっているのか?
  • 何故ジャンプの読者アンケートの勝敗が藍野伊月の生死に関係するのか?

感想というか

自分は話の流れ上「謎の老人=佐々木哲平」であってほしいと願っていて
いきなり「実はワシじゃよ」みたいな新キャラが出てこられても…という思いがある。
作者はこの矛盾には気付いていると思うのでどうするのか興味が尽きない。
そもそも11話の渦空間でタイムリープするかどうかもまだ不明なのだ。
12話以降も楽しみにしたい。

そして佐々木哲平はそこまで親しい仲でもない藍野伊月のために色々やり過ぎなので、
藍野伊月は全部終わったらおっぱいの一つでも触らせてやったらどうだろうか。
そんなもの描けない?じゃあ自分がpixivにでも描いたろうかな。